gentle musicとは何か?
それはまず「gentleな音楽」です。
若々しいエネルギーをただ真っすぐに突きつけてくるようなものではなく、あるいは自分の感受性だけに寄りかかったようなものでもなく、さらには過去の経験の再生産を繰り返しているようなものでもありません。
長年の蓄積と瑞々しい感覚を兼ね備えた才能だけが生み出すことができる、新しいときめきとしなやかな強さを持った音楽。それはきっと、ロック的なエッジ感と現代的なポップ・センスの両方を、そのアーティストならではと思わせる手法で感じさせてくれる熟練の表現であるでしょう。
gentle musicとは、そうした芳醇な酒を味わうような楽しみを与えてくれる音楽です。
そして、gentle musicとは「gentleの音楽」でもあります。
洋の東西を問わず、良い酒を吟味するには確かな味覚はもちろん、相応の年季が必要とされているのは周知の通り。それはおそらく、ある種の深みや奥行きを持った味が生まれるには相応の時間が必要であることと関係があって、だからこそしかるべき時間の蓄積を心の中に持ち合わせている人だけがそうした味を楽しめるということなのだろうと思われます。
同様に、時の流れをくぐり抜けて、さらに言えば時の流れさえも自らのエネルギーに換えて新しい作品を発表するアーティストたちの音楽をしっかりと味わえるのはそうした時の流れをそれぞれのやり方で共有してきた人たちです。
その人たちは、すでに自分なりのライフ・スタイルを確立し、社会的にも一定の立場を得て、おそらくは一人の自立した“大人”として日々の生活を過ごしているでしょう。そうしたgentle generationの人たちの生活に、ロマンティックな刺激やら切ない興奮やら清々しい共感やらを届けてくれる音楽。
それが、gentle musicです。
つまり、gentle musicとはgentle generationのためのgentleな音楽です。
gentle musicは、トレンドやジャンルの枠組みを超えて、いまも現在進行形で新しい広がりを生み出しています。