大瀧詠一の多彩な業績をまとめたアイテムが相次いでリリース

大滝詠一の企画アルバム『大滝詠一 Novelty Song Book』が321日にCDリリースされる。

本作は、コンポーザーおよびプロデューサー名義・大瀧詠一として生前、多数のアーティストに提供したコミックソングやグルーヴィな楽曲を中心にまとめた作品。タイトルにある「ノベルティソング」とは、コミックソングや、リズムが特徴的なユーモアのある楽曲を意味する呼称だ。

DISC 1はリズムが特徴的でユーモラスな魅力を持つ楽曲を意味する呼称・ノベルティソングを冠したCD「大滝詠一 NOVELTY SONG BOOK」。大滝とユニット“冗談ぢゃねーやーず”を組んでいた鈴木慶一をゲスト・ボーカルに迎えた未発表曲「ゆうがたフレンド(USEFUL SONG)」や、名曲のセルフカバーなどを含む、大滝本人が歌唱した11曲の音源が収録される。「オレたちひょうきん族」から生まれた「うなずきマーチ」や、テレビアニメ「ちびまる子ちゃん」のエンディング主題歌「針切じいさんのロケン・ロール」のセルフカバー、小林旭への提供楽曲として準備された「ホルモン小唄~元気でチャチャチャ」など、収録曲のすべてが初音源化となる。なおこのディスクは、426日にアナログレコードとしても発売される。

DISC 2である「NIAGARA ONDO BOOK」には、大滝がコンポーザーとしてアーティストに提供した音源を収録。金沢明子の「イエロー・サブマリン音頭(特別変)」や、クレイジーキャッツ、植木等、三波春夫、トニー谷、細川たけし、角川博、片岡鶴太郎らが歌う貴重な音源を別バージョンにて堪能することができる。

また、大滝詠一のサウンドメイカーとしての足跡を日記形式で追う書籍「大滝詠一 レコーディング・ダイアリー Vol.1」が320日に発売される。本書は昨年3月刊行の書籍「大滝詠一レコーディング・ダイアリーVol.2」の続編。前作は1979年から1982年までに焦点を当てたのに対し、今作では大滝がはっぴいえんど解散後に福生45スタジオを立ち上げた時期である、1973年から1978年までにフォーカスを当てる。大滝の生前のインタビューや、湯浅学、矢崎芳博、時枝一博、関口直人、駒沢裕城、鈴木慶一、牧村憲一、村松邦男、上田“メリー”雅人、光永厳、六川正彦、山下有次、齊藤文昭、坂本龍一らの証言をもとに堀内久彦が執筆。福生45スタジオの成り立ちや作品ごとの録音手法の変遷など、大滝が手がける“ナイアガラサウンド”の秘密を紐解いていく。なお本書はシリーズ第2弾でありながら、時代をさかのぼるためタイトルには「Vol.1」と冠されている。