野宮真貴の新作は、まさに“渋谷系”エッセンシャル

野宮真貴が114日にニュー・アルバム『世界は愛を求めてる。What The World Needs Now Is Love ~野宮真貴、渋谷系を歌う。~』をリリースした。

2013年より“渋谷系”を題材にしたライブ「野宮真貴、渋谷系を歌う。」シリーズをスタートさせ、1990年代に一大ブームを巻き起こした“渋谷系”とそのルーツをたどるステージを展開している野宮。昨年11月には、2013年のステージを完全収録したライブ・アルバム『野宮真貴、渋谷系を歌う。~Miss Maki Nomiya Sings Shibuya-kei Standards~』が発売された。今作には野宮がかつて在籍したピチカート・ファイヴの代表曲「東京は夜の七時」や小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」、スクーターズ「オー・ハニー」、Roger Nichols & Small Circle FriendsLove So Fine」などの“渋谷系スタンダード・ナンバー”12曲に加え、ボーナストラックとしてWHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE」の日本語訳バージョン「世界は愛を求めてる」を収録している。アルバムに参加しているのは、村井邦彦、カジヒデキ、コリーン・ドリューリー(Swing Out Sister)、小西康陽の4人。赤い鳥の「翼をください」やGARO「美しすぎて」など数多くの名曲を生んだ作曲家として、荒井由実やYellow Magic Orchestraなどさまざまなアーティストを世に送り出したプロデューサーとして日本のポップシーンを牽引する村井は、自身が手がけたトワ・エ・モアの楽曲「或る日突然」のカバーでデュエットしている。カジはフリッパーズ・ギターのカバー「ラテンでレッツ・ラブまたは1990サマー・ビューティー計画」でのデュエットに加え、ロジャー・ニコルズのカバー「LOVE SO FINE」ではコーラスで参加。コリーンはアルバム・タイトルの元になったバート・バカラックのカバー「WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE」でデュエットしている。そして小西は、「WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE」の日本語訳バージョン「世界は愛を求めてる」の作詞を担当。小西と野宮が作品で共演するのは、ピチカート・ファイヴ解散以来となる。

アルバム初回限定盤は、ピチカート・ファイヴをはじめとする“渋谷系”の象徴的な作品を数多く手がけたアートディレクター、信藤三雄のデザインによる「21世紀の“渋谷系ビジュアル・ブック”」付き。このブックレットは全56ページで、信藤の撮り下ろしによるスペシャルフォトや、アルバムのプロデュースを務める坂口修と野宮の対談による“渋谷系”スタンダード・ナンバー解説、“渋谷系”名曲ガイド・コラムなどが掲載されている。

また、1130日にリリースされる「Gentle music magazineVol.28では、このアルバムについてのロング・インタビューを紹介する。