布袋自身の49回目の誕生日に設定された、デビュー30周年の幕開けを飾るスペシャル・ライブ。”創世記”と銘打たれたこの日のステージのセット・リストは、30年のキャリアの最初の10年を中心に選曲したということだ。が、そうした説明はアンコールになってからで、本編はMCらしいMCは1回だけ、あとはひたすら音楽を聴かせるという内容。華麗な照明を使っての演出があり、衣装替えも2回あるなど、けれん味十分ながら、基本的には潔い構成と言っていい。そして、「ギタリストで良かったなと思いながら、歌ってます」という彼ならではの言葉が出てきたのは、そうしたタイトなステージ構成であればこそだろう。特に、彼のキャリアの最初の10年とは80年代を代表するスーパー・ギタリストとしての10年だったわけで、そのスーパー・ギタリストが”歌”により深く入り込んでいくプロセスは次回以降のお楽しみということなのかもしれない。
個人的に興味深かったのはサポート・メンバーの顔ぶれで、中村達也(ds)、井上富雄(b)、小島良喜(key)、JILL(cho),中村敦(cho)というラインナップ。小島以外は新宿ロフト発の、ストリート・ロックとかビート・ロックなどと言われたバンド群の臭いを思い出させる人たちで、いわばBOφWYの同窓生、直接の後輩といった感じだったこともアニバーサリー気分を盛り上げた。
というわけで、アンコールには次回スペシャル・ライブの予定と新曲のリリースが最後にアナウンスされ、さらには「Greatest Guitar Medley」と題した30年のキャリアを彩る珠玉のギター・リフ/ギター・ソロを新録音でつないだオリジナル音源のダウンロードもスタートするなど、このアニバーサリー・イヤーへの期待が膨らむ夜だった。
1.TEENAGE EMOTION
2.LONDON GAME
3.BAD FEELING
4.DANCE CRAZE
5.INSTANT LOVE
6.BABY ACTION
7.RUNAWAY TRAIN
8.SUPER-CALIFRAGILISTIC-EXPIARI-DOCIOUS
9.CLOUDY HEART
10.PROPAGANDA
11.CRASH COMPLEXION
12.NO MORE LIES
13.RAMBLING MAN
14.GOOD SAVAGE
15.DRAGON CRIME
16.HALF MOON
17.deja-vu
18.C'MON EVERYBODY
19.WAITING FOR YOU
20.MATERIALS
21.DANCING WITH THE MOONLIGHT
22.GLORIOUS DAYS
[ENCORE-1]
1.BE MY BABY
2.DREAMIN'
[ENCORE-2]
1.GUITARHYTHM